校務DXのシステムを導入したいが、
「費用対効果を数字で出せ」と財政課に差し戻されていませんか?
このページでは、教育委員会のICT担当者・管理職の方に向けて、システム導入による「削減時間」と「削減コスト」を金額換算し、予算を通すための客観的な根拠を作る方法をまとめました。
このページで分かること:
システム導入の予測効果を数字で出す方法 / 財政課に説明しやすい予算要求の作り方 / 自治体全体の数値を試算する手順
結論
・予算を通すには、現場の必要性だけでなく、投資額を上回る削減効果を数字で示す必要がある
・文部科学省の標準データを用いれば、反論されにくい客観的な予測値を作れる
・効果予測ツール(シミュレーター)を活用し、素早く予算要求の大枠を組み立てるのが成功の鍵
よくある課題:財政課の壁
・「現場が大変なんです」と訴えても予算が通らない
・システム導入による効果が「なんとなく」しか説明できない
・他自治体の事例を出しても「うちの規模だとどうなるのか?」と問われて詰まってしまう
システムを入れて教員の負担を減らしたいのに、いざ予算申請の段階になると「数百万円の投資に見合う効果を具体的な数字で示せ」と言われ、担当者が頭を抱えるケースが非常に多くあります。
こうした問題が起きる根本的な原因は、
教育現場のDXが「売上」ではなく「時間創出」を目的としているため、未来の削減効果を金額に換算して予測するノウハウが現場にないことにあります。
解決策:公的データを基にした予測シミュレーション
システム導入による創出時間や削減コストを客観的に示すには、文部科学省が公表している事例や調査のデータをもとに予測するのが確実です。
参考:全国の学校における働き方改革事例集(令和3年3月・文部科学省)
この基準を踏まえた基本の計算式は以下の通りです。
創出価値(年間) = (業務ごとの削減時間 × その業務を実際に行う人数 × 平均時給 3,500円) + 印刷コスト等の現金削減額
しかし、自治体内のすべての学校の業務を一つずつ計算するのは膨大な手間がかかります。
そこで、自校(またはモデル校)の学級数と教職員数を入れ、あてはまる業務を選ぶだけで、1校あたりの削減効果を試算できるシミュレーターをご用意しました。自治体全体の規模を見積もる場合は、この結果に学校数を掛けてお使いください。
以下のツールを使って、まずは1校あたりの効果の大枠(予測値)を算出してみてください。
よくある不安
Q. 財政課に説明できる数字ですか?
→ 項目ごとに、文部科学省の事例集に載っている目安値か、工程を積み上げた当方の試算のいずれかを根拠として付けています。数字の出どころを説明できる形にしてありますので、予算要求の土台としてお使いいただけます。ただし実際の削減幅は現在の運用によって変わるため、予測値としてご覧ください。
Q. うちの自治体は規模が小さい(または大きい)のですが…
→ シミュレーターは、入力された学級数と教職員数に応じて1校あたりを計算します。学校規模の違いはそのまま結果に反映されます。自治体全体の数字が必要な場合は、規模の近いモデル校で試算したうえで学校数を掛けてください。
Q. この計算結果をそのまま予算申請の稟議書に使えますか?
→ このシミュレーターで出る数字は「大枠の概算」です。実際に稟議を通すには、この数字をベースに、自治体特有のローカルルールや現状のシステム環境を反映した「精緻な予算要求ロジック」を組み立てる必要があります。
まとめ:予算要求のロジック構築をサポートします
システム導入の予算を通すには、見えにくい「働き方改革」の成果を説得力ある数値(金額)として提示することが不可欠です。
シミュレーターで出た結果を見て、
「この概算をもとに、自分の自治体で確実に予算を通すための具体的なストーリーやロジックを作りたい」
とお考えの場合は、オンラインで個別に予算要求のご相談を承っています。
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注釈・出典
- シミュレーターの各項目の削減時間には、文部科学省「全国の学校における働き方改革事例集」(令和3年3月)に載っている事例校の目安値と、工程を積み上げた当方の試算の2種類があります。事例集の数値は事例を提供した学校の自己申告による目安値であり、当方の実績ではありません。
- 削減時間は、業務ごとに実際にその作業を行う人数だけを掛けて計算しています(学級担任のみ/担当者のみ/全教職員)。全員分を一律に掛けた延べ時間ではありません。
- シミュレーターの初期値は、18学級・教職員23人の学校を想定した数値です。学級数・教職員数を入れ替えると結果は変わります。
- 人件費換算に用いた教員の時給3,500円は、総務省の給与実態調査と内閣人事局の資料をもとに、年間所定労働時間1,860時間(年間勤務日数240日 × 1日7時間45分)で割って算出した当サイトの試算です。
- 出典:全国の学校における働き方改革事例集(令和3年3月・文部科学省)
